経営の健全性・効率性について

収益的収支比率については、約98％と昨年度より上昇していますが、経費回収率が約40％と低い状況になっており、一般会計繰入金に強く依存している状況です。より一層の経営改善に取り組む必要があります。企業債残高対事業規模比率については、現在機器更新等事業による起債の借入があることや、使用料収入の減少で昨年より上昇しています。経費回収率は昨年を１０％上回りましたが、類似団体と比べてもかなり低い値となっており、使用料の引き上げを検討する必要があります。汚水処理原価については昨年より減少したものの、今後人口減少による有収水量の減が見込まれるため、汚水処理原価が増加していくものと思われます。更なる維持管理費の削減が必要になってきます。施設利用率については類似団体を下回っていますが、最大稼働率５割を超えており施設の遊休状態はありません。水洗化率については面整備が概成し、住民に対する理解と必要性が浸透し、わずかではありますが増加しています。

老朽化の状況について

供用開始（平成10年）から年数があまり経過していないため、老朽施設は存在しませんが、処理場等の機器類は更新時期を迎えており、現在国の補助を受けて計画的に更新を行っています。

全体総括

一般会計からの繰入金の依存度が非常に高い状況にあり、現行の使用料では厳しい経営状況にあるため、適切な使用料水準への見直しを検討し、経費節減によるコストの削減に努めて行きます。今後は経営戦略を策定し中長期的な投資計画と財政計画を立て、ストックマネジメントにより施設の維持管理や改築修繕等の最適化をはかり、安定的な事業経営に取り組みます。