地域において担っている役割
町内唯一の病院機能を有する基幹的な公的医療機関として、救急・小児の不採算・特殊部門における医療の提供と、苫小牧市を中心とする東胆振圏における2次医療機関の広域的な連携を図り地域医療の確保に努めている。今後の大まかな見通しとしては、回復期患者の増加に伴う受入れに関する課題への対応が必要とされ、町立病院については、特に75歳以上の後期高齢者の受診傾向が非常に高いことから、身近な医療機関として、苫小牧市や登別市への移動が困難な高齢者や障碍者の受け皿になっている状況にある。
経営の健全性・効率性について
今後の病院経営の方向性については、地域完結型医療を基本として「入院機能保持」、経営安定化を念頭に「公設公営」とし20床以上の病床を有する病院機能での改築を基本に検討を進めており、病床を有する病院機能での改装を基本に検討を進めており、現在の急性期病床の一部を地域包括ケア病床へ病床転換するなど、回復期患者の受入れ体制の充実を考え、これに関連し収益性も高めた病院運営を目指しているところ、新型コロナウィルス感染症の拡大による入院・外来患者の減少により収益性が大きく減少した。
老朽化の状況について
老朽化については、施設は築55年以上が経過しており年々修繕費が嵩む傾向となっており、施設の改築と共に医療機器等の更新が必要となっている。
全体総括
平成25年9月の経営改善計画策定以降、平成28年度決算まで一般会計からの繰入金の縮減や収益改善について、一定の成果を上げてたもの、平成29年度以降、病床利用率が上向かないなど入院及び外来患者数について減少傾向にある。今後の病院改築構想には長期的な視点や将来展望、人口動態予測や新型コロナウィルス感染症による影響を踏まえながら経営改善を実施していく必要がある。