経営の健全性・効率性について
令和2年度決算については、新型コロナウイルス感染症による経済的影響への支援措置として、従量料金の減免を行ったため、前年よりも使用料は減収となり、その減収相当分は一般会計から繰入を行いました。起債償還金の減少傾向は継続しておりますが、当町は小規模団体であるため、企業債残高対事業規模比率は類似団体の平均値を上回り、経費回収率は下回る状況となっております。また、不明水の影響で有収率が低いため、汚水処理単価が高くなり、平均値を下回っております。人口減少の影響で、想定より少ない汚水流入量となっているため、施設利用率は平均値を下回っております。当町は高齢化率が高く、当該者の接続が悪いため、水洗化率の平均値を下回っております。収入の大半を一般会計からの繰入に依存している状況であり、施設の老朽化に伴う更新事業に対応するには、厳しい財政状況であります。今後も、類似団体の平均値より低い水準となっている水洗化率の改善に努めなければなりません。
老朽化の状況について
本町の下水道は平成16年に供用を開始し、最も古い施設では18年が経過しています。今後は、「下水道ストックマネジメント計画」に基づき、施設の老朽化対策を実施する予定です。
全体総括
下水道事業の経営状況については、料金改定による増収と水洗化率の向上は多少期待できますが、将来的には人口減少による料金収入の減収が想定されます。また、施設の老朽化に伴う維持管理費の増加、新たな更新費用が発生することも想定されるため、経営戦略に基づいて経営改善に取り組んでいきます。