地域において担っている役割
町内に唯一の病院であり、他には医院や診療所もないなかで、町内の一次医療及び一次救急の全てを担っている。本町においても高齢化が進んでいる中で、高齢者や在宅患者のかかりつけ医の役割を担っている。また、小中高及び東京理科大学の学校医となっているなど全町民の疾病予防・健康増進の拠点として各種健診や医療相談等の保健衛生活動も行い、町民の健康を守る病院である。
経営の健全性・効率性について
新型コロナウイルス感染症の影響による受診控え等から、入院・外来とも減少傾向にある。入院1人1日あたりの収益は増加傾向にあり、今後も継続維持をこころがけていきたい。職員給与費対医業収益比率が高いのは、職員構成で高年齢者が多いためであり、経営悪化の大きな要因となっている。改善には長期間を要することから、委託料等の経費節減が当面は必要となる。収入・支出とも改善できる要素が少なかったため、一般会計からの繰入金が増加する経営環境となっている。
老朽化の状況について
建設時から40年目を迎えることから施設の老朽化は進んでおり、応急的な対応で維持管理を行っている。震災時の避難を考慮すると立地条件は悪く、将来的な移転建替を検討する予定である。
全体総括
経営を改善するためには収益増加が第一であり、常勤医師を確保し住民ニーズにあった医療を提供することで病床利用率を上昇させ増収に繋げていく。また、人件費をはじめとする経常的経費の節減にも努めて一般会計からの繰入金を減少させたい。病床機能や病床数といった病院のあり方については移転建替と併せて検討する。