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ここ数年、税収の増加により、0.2中盤を維持し、平成29年度においても0.26となり、類似団体平均を0.8ポイント上回っている。しかしながら、人口の減少や基幹産業である漁業の長引く不振により、税収等の自主財源の割合が低い状況にあることから、行政の効率化に努め、財政の健全化を図り、自主財源の確保と財政基盤の強化を図りたい。
平成16年度に90ポイントを超えた以降、行財政改革により義務的経費の削減に努め、高利率の地方債の繰上償還の実施、退職者不補充等による職員数の削減で人件費を抑制したことなどの効果もあり、平成24年度まで80ポイント台を維持していた。しかし、平成25年度より毎年の増加傾向にあり、要因として、特別会計に対する繰出金の増や、各施設における経常経費が上昇傾向にあるため90ポイントを超えている。今後、経常的経費の削減に努め、町の魅力発信に向けた関連経費も併せて精査していく。
施設の維持管理業務の大部分を民間業者へ委託したことや、システム導入維持に係る維持管理経費が増加したため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は増加傾向にあるものの、ここ数年は類似団体を下回っている。今後も、適正な定員管理やコストの低減化に努め、財政の健全化を図りたい。
当町の職員給与については、特殊勤務手当の廃止を行うなど、給与の適正化に努めるとともに、総人件費の抑制を図っている。平成28年度においては、退職者による指数の減があり、96ポイント台まで減少した。今後も国における給与制度改革を見据えながら、町民の納得・支持を得られる給与制度の構築に努める。
機構改革による課の統合や過去からの新規採用抑制策により類似団体平均を大きく下回っている。平成28年度においては、定員管理に努めながらも、能動的な業務体制づくりを進めることから新規採用を行っている。今後も定員管理計画等を踏まえ、民間委託の推進等により、適切な定員管理に努める。
新規地方債借入の抑制や償還完了により、年々元利償還金は減少しており、実質公債費比率は減少傾向にある。平成26年度以降、公営住宅建設事業や道の駅間歇泉公園建設事業の実施により、地方債の発行は行っているが、過去に借り入れした地方債の償還完了もあり、比率への影響は少ない。今後、施設の更新や建替事業が行われることも予想されることから、必要最低限の地方債を発行し、実質公債費比率の上昇を極力抑えたい。
新規地方債借入の抑制や償還完了により、一般会計等に係る地方債の残高及び債務負担行為に基づく支出予定額は年々減少している。また、財政調整基金等の積立による充当可能基金は増加しており、将来負担比率は算出されていない。今後も将来への負担を少しでも軽減するよう、財政の健全化を図りたい。
退職者不補充等による職員数の削減で人件費を抑制したことなどの効果もあり、現在のところ、類似団体平均並みで推移している。今後、能動的な体制を確立するために職員採用数が増え、人件費が増加すると思われるが、引き続き適正な定員管理を行い、適切な水準を維持する。
職員人件費を圧縮するため、各種業務の民間委託等の導入やシステム化に伴う経費の増加のため、近年は類似団体の平均を大きく上回っている。今後は、コストの低減を図り、これらの経費を抑制していく必要がある。
平成20年度から町の単独施策として実施した子ども医療費給付事業により、類似団体平均より指数が上昇している。また、受給対象年齢を平成27年度より高校生まで拡大したため、類似団体平均から数値が離れている。今後、単独施策等の事業を行う際には、将来的な負担増加に繋がらないよう、厳しく精査したうえで事業実施していく。
その他に係る経常収支比率については、国民健康保険事業会計や介護保険事業会計等に対する事務費等繰出金が主なものであり、類似団体平均と比較して3.1ポイント下回っている。
消防事務組合、廃棄物処理広域連合などの一部事務組合に対する負担金が大きな比重を占め、類似団体平均を上回っている。関係団体と連携し、過度の負担とならないよう数値の低減に努めたい。
平成29年度に繰上償還を実施したことにより、公債費における経常収支比率は10ポイント台で推移しており、平成29年度は、類似団体平均を4.8ポイント下回っている。今後も、過度な地方債発行の抑制に努めながら、将来を見据えた公債費の管理を行っていく。
公債費以外に係る経常収支比率については、平成18年度から平成23年度まで、ほぼ横ばいで推移していたが、近年物件費の増加により上昇傾向にある。主な要因は、各種業務の民間委託やシステム化などの経費の増加によるものである。今後は、コストの低減を図り、これらの経費を抑制していく必要がある。
(増減理由)主な増減理由としては、積立金として減債基金40百万円、地域福祉基金30百万円、地方債の繰上償還に伴う減債基金の取崩し-245百万円、建設事業費へ充当するため公共施設整備基金から-100百万円、財政調整基金より-87百万円(今後の方針)公共施設の建替えや町の魅力発信等に向けてハード事業ソフト事業それぞれが今後展開を予定している。そのため、基金の保有額に注視しつつも、取崩額の低減も含めて検討していきたい。
(増減理由)平成29年度では、平成16年度以来の基金繰入を行ったため基金の減少が生じた。また、剰余金積立を平成22年度決算以降行っておらず、基金残高が横ばいなとなっている。取崩しの要因としては、一般財源の減少(税収の落ち込みやふるさと納税等)、経常経費の増加、維持補修費等の増が主な要因と考えられる。(今後の方針)引き続き利子の積立を行い、基金の保有額を維持することを目的としたい。また、取崩が必要のない財政運営を目指していくために、経常経費などの精査を引き続き行っていく。
(増減理由)減債基金については、平成29年度に繰上償還を実施するにあたり、取崩したことから、大きく保有額が減少した。また、公共施設等の建替えが今後検討されており、その際に多額の地方債を借入することが予想されることから、地方債の償還に向けて、決算剰余金の積立も実施している。(今後の方針)公共施設等の建替えが予定されており、今後多額の地方債の償還が予想されることから、基金保有額を維持しつつも、地方債償還額による財政圧迫の際には取崩も含めて検討していきたい。
(基金の使途)①公共施設整備基金では、建設事業費に対しての取崩を行っており、今後予定されている公共施設建替への基金充当が予測される。②ふるさと創生基金では、町づくり事業に資するための基金となっている。③地域福祉基金では、地域福祉の推進に基づいた事業への取崩しを行っている。④ふるさと納税基金は、当町へ寄附された寄附金の意向に沿って活用するための基金。(増減理由)①建設事業費への充当に伴う増。また、平成29年度での積立額の減少に伴い保有額が減少した。-100百万円③平成25年度より、国保会計への赤字補填として繰出しを行っていたが、国保会計の黒字化により、現在国保会計の剰余分を積立てていることから増となっている。31百万円④平成29年度から造成された基金であることから、皆増。14百万円②については、横ばい。(今後の方針)公共施設の建替えや町の魅力発信等に向けてハード事業ソフト事業それぞれが今後展開を予定している。そのため、基金の保有額に注視しつつも、取崩額の低減も含めて検討していきたい。
有形固定資産減価償却率は類似団体内の平均値を下回っている。当町には有形固定資産減価償却率が類似団体を大きく上回っている施設があるが、有形固定資産額が全体に占める割合が低いため影響が少なかったと考えられる。また、平成24年3月に策定された公営住宅等長寿命化計画に基づき、老朽化していた公営住宅の建替工事(平成26年~27年)を実施しており、値を下げた一因となっている。
実質公債費比率においては、類似団体内と比較しても低い数値で推移している。今後においても、適正な管理を進めていく。
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