奄美市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率…Ｈ24年度をピークに低下傾向にあったが、Ｒ元年度は公営企業会計への移行に伴う運用資金として一般会計からの補助金が大幅に増えたことにより、比率が一時的に好転した。使用料収入は、Ｈ28年度は一時的に増加したものの人口減少に伴い、微減傾向にある。供用開始後30年以上が経過し、施設の老朽化による（修繕等）維持管理費が増加傾向にある。ストックマネジメント計画等において、今後計画的な施設の更新、ダウンサイジング化により、維持管理費の抑制を図る。④企業債残高対事業規模比率…債務は、年々減少傾向にあり、28年度から類似団体平均値を下回った。今後計画的かつ適切な施設の更新に努める。⑤経費回収率…類似団体平均値より低く、劣位となっている。未接続世帯の加入促進により、接続世帯を増やし料金収入の向上を図るとともに維持管理費の抑制を図る。⑥汚水処理原価…供用開始後30年以上が経過し維持管理費が増加傾向にあるため、類似団体平均値より高く、劣位となっている。今後も施設の老朽化と人口減により汚水処理原価が増加する可能性があり、計画的な更新を行うことにより、施設の老朽化による維持管理費の増加の抑制を図る。⑦施設利用率…施設利用率については、処理区域内人口が減少しているが、類似団体平均値を上回っている。未接続世帯の加入促進により、接続世帯を増やし施設利用率向上を図るとともに、ストックマネジメント計画等において、今後計画的な施設の更新、ダウンサイジング化により、適切な施設規模を維持する。⑧水洗化率…類似団体平均値より高く、優位にある。さらなる水洗化率向上のため、未接続世帯の加入促進に努める。

老朽化の状況について

③管渠改善率…長寿命化による管渠更新を行っているが、Ｈ28以降は類似団体より低く、劣位にある。現在着手しているストックマネジメント計画に基づき、今後維持管理費の抑制を図りつつ、計画的な管渠更新を図る。

全体総括

今後も処理区域内人口の減少が予想される。経営効率向上のためには、経費回収率の増、汚水処理原価の減が必要である。今後ストックマネジメント計画に基づく施設の更新、ダウンサイジング化等を行うことにより、維持管理費の抑制を図る。併せて、Ｒ２年度から公営企業会計へ移行し、同年度に経営戦略の策定も見込まれる。法適化の指標により、健全で効率性の高い、持続可能な下水道事業の経営方針を示す予定である。