高知県・高知市病院企業団：高知医療センター

地域において担っている役割

当院は、県立中央病院と市立市民病院を統合し、総合的かつ高度な診療機能を有する新たな基幹病院として設立されており、高度急性期医療を県民に提供する役割を担っている。また、自治体病院として、３次救急医療、周産期母子医療やへき地医療など、政策医療あるいは不採算医療の提供も担っている。

経営の健全性・効率性について

①新型コロナ感染症に係る補助金等により経常収支が改善した。②新型コロナ感染症受入れのため病床利用の制限をしたことから主に入院収益が減少した。④病床数制限に加え、手術制限をしたこともあり入院患者数が伸び悩み病床利用率が悪化した。⑤重症患者に対し高度医療を行っているため、平均値を大幅に上回っている。⑦給与費は昨年度と同等であったが、医業収益が減少したために比率が増した。⑧材料費は昨年度より減少したが、医業収益が減少したために比率が増した。

老朽化の状況について

①開院から15年が経過し、施設の老朽化が進行している。経営状況を勘案しつつ、施設の長寿命化計画に沿った計画的な維持修繕に努める。②器械備品についても徐々に老朽化が進んでいるため、計画的な更新に努める。

全体総括

新型コロナ感染症に係る補助金等により経常収支は黒字となった。新型コロナ感染症収束後に向け、医業収支を改善できる体質づくりとして、新入院患者獲得に向けた救急機能の強化や地域医療機関との連携を図るとともに、効率的な病床運用に向けた病床回転の効率化などに取り組む。