経営の健全性・効率性について
「①収益的収支比率」は,減少しており,「⑤経費回収率」及び「⑥汚水処理原価」については,類似団体と同等である状況の中で,経営の健全性や効率性については,さらなる改善が望まれ、将来的には大きな課題を残しています。そういった中で,水洗化率については,全国平均を大きく上回っているものの,施設利用率については全国平均や類似団体平均値を下回っており,施設の有効利用が課題といえます。
老朽化の状況について
総社下水処理場については,日本下水道事業団の指導のもと,順次計画的に必要な更新投資を行ってきてはいるものの,山手浄化センターについては,稼動後約34年が経過する中で必要な更新投資を見送ってきた経緯もあり,そのあり方について検討段階にあります。また,管渠の老朽化に対しては,まだ未着手でこれからというところであり,今後の課題といえます。なお,「③管渠改善率」のH29当該値については,「0.49」を「0.00」に訂正。
全体総括
現在,経営の健全性については改善されてきてはいるものの,一般会計からの繰出金に大きく依存していることは否めないため,今後も施設の老朽化に伴って更新費用の増大や修繕費の増大が見込まれてくる中では,経営状況の悪化が予想されるところです。未普及解消事業から施設の更新へとシフトチェンジして一定の目途をつける中で,汚水処理原価は全国平均並みとなったものの,下水道使用料の見直しを検討し,経費の回収率を向上させていくことが今後の課題となっています。