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平成28年度以降、市税が増収を続けており、これに伴って基準財政収入額が増加傾向にあるが、少子高齢化の進行などに伴い社会保障関係費が伸びていることなどから基準財政需要額も増加傾向にある。このため、財政力指数は横ばい状態となっており、全国平均及び県平均との比較では上回っているものの、類似団体平均を下回る状況が続いている。今後も引き続き地場産業の振興、企業誘致、移住・定住促進施策等を推進し、市税等の自主財源の増加を図るなどして財政基盤の強化に努める。
令和元年度は、前年度から5.5ポイントと大幅に上昇し、類似団体等の平均を全て上回る結果となった。その要因としては、経常一般財源は微減、臨時財政対策債は大きく減少した一方、新クリーンセンターの建設などに係る一部事務組合負担金や保育施設等運営費を始めとする扶助費の増加などで経常経費充当一般財源は大幅に増加したことが挙げられる。当該比率は全国的に上昇傾向にある中、本市においても一部事務組合負担金や扶助費は当面高止まりする見込みであり、自主財源の確保、民間活力の導入などの行財政改革を更に積極的に推進する。
平成27年度までは類似団体よりも高い水準となっていたが、平成28年度以降は職員の新陳代謝が進んだことなどにより人件費が削減されたこと、また、市直営でのごみ処理業務を一部事務組合に移行したことなどにより経常経費が減少したことから、類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回って推移している。今後も、職員数及び給与の適正化、事務事業の徹底した見直しなどに取り組み、歳出の削減に努めていく。
職員の新陳代謝のほか平成26年1月から平成30年1月まで実施した定期昇給の1号抑制等により指数は99.5となっているが、高校卒区分における経験年数や階層の高さが影響し、類似団体及び全国市の平均を上回っている。今後、管理職員数の削減や国家公務員に準拠した給与体系の整備に努め、効率的な組織運営を進めていく。
令和2年4月1日現在の職員数は819人で、令和元年度における定員管理計画目標数値(835人)を大幅に上回る定員の削減となっている。今後の社会情勢や行政需要の急速な変化に対応しながら、定年引き上げ等の公務員の制度改革も踏まえ、適正な定員管理を実行していく。
市町村合併以降の学校施設の耐震化などの大規模事業に係る起債や第三セクター等改革推進債の発行により、比率は類似団体等の平均よりも高い水準で推移している。令和元年度は、分子の元利償還金等、算入公債費等とも前年度と同程度であったが、普通交付税及び臨時財政対策債発行可能額の減により分母の標準財政規模が減少したことで、前年度から0.1ポイント悪化した。今後も、起債対象事業の実施内容や時期の精査を行うなどして起債発行額の抑制に努め、公債費負担の軽減を図る。
長期的な視点で行財政運営の改善を図るため、多額の負債を有していた土地開発公社を平成25年度に清算しており、その際発行した第三セクター等改革推進債の影響により、比率は高い水準で推移している。令和元年度は、下水道事業や一部事務組合において起債の償還が進み、起債残高が減少したことなどから将来負担額が大幅に減少した結果、前年度から2.9ポイント改善した。今後も将来世代の負担軽減を図るため、起債発行額の抑制などによる財政の健全化に努めていく。
類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回っている。令和元年度は、人事院勧告による給与改定に伴い給料や期末・勤勉手当が増加したほか、退職手当が前年度に比して大きく増加したことにより、前年度から0.6ポイントの増となった。
全国及び県の平均を下回って推移し、類似団体内では最低となっているが、主な要因として、一般廃棄物(ごみ、し尿)処理や消防業務を一部事務組合に移行していることが挙げられる。令和元年度は、放課後児童健全育成事業などが増加した一方、給食センター運営費などが減少し、前年度と同値となった。今後は、公共施設の集約化、複合化の取組や事務事業の効率化を進め、経常経費の圧縮に努める。
県の平均を上回っているが、全国平均とは同値で、類似団体の平均は下回っている。令和元年度は、制度改正による児童扶養手当費の増を始め、民間教育・保育施設運営費や障害児通所支援事業費の増などにより、前年度から2.0ポイントの増となった。今後も、社会保障関係費の高止まりが見込まれるが、単独事業の見直しなどにより財政負担の圧縮に努める。
前年度からは0.6ポイント増となったが、類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回っている。増加の主な要因としては、介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計への繰出金の増加が挙げられる。今後も、高齢化の進行により高齢者医療に要する経費の高止まりが見込まれるため、介護予防活動を推進するなどして一般会計の負担軽減を図る。
比率が大きく高まった前年度から更に2.5ポイント増となっており、類似団体、全国及び県の平均をいずれも上回っている。令和元年度は、新クリーンセンターの建設などに伴う一部事務組合負担金の大幅増が主な要因となっている。当面の間、当該負担金は高止まりすることが見込まれるため、多額の補助金を支出している下水道事業及び農業集落排水事業の経営改善や各種補助金の見直しなどに取り組んでいく。
小中学校施設耐震補強等整備事業などに充てた合併特例債や、平成25年度に発行した第三セクター等改革推進債の影響により、類似団体等の平均よりも高い水準で推移している。第三セクター等改革推進債については、平成30年度に繰上償還を行っており、今後も5年ごとに予定しているが、このほかにも、公債費の削減に向けて普通建設事業の見直しや進度調整により新規発行を抑制し、後年度負担の軽減に努める。
昨年度は類似団体、全国及び県の平均を全て下回っていたが、今回は5.7ポイントの大幅増となり、県の平均を上回った。これは、新クリーンセンターの建設などに伴う一部事務組合負担金と扶助費の大幅増が主な要因であるが、いずれも早期の改善は難しい状況である。今後も、引き続き行財政改革の取組を着実に実行し、経常的経費の抑制に努める。
(増減理由)本市へのふるさと納税による収入265百万円(同一年度の取崩額168百万円を除けば差引増加額は96百万円)をふるさと津山サポート基金に、また、令和元年度分の森林環境譲与税29百万円をつやま森づくり・木材産業活性化基金に積み立てた。その一方、総合計画主要事業の推進を図るため、地域づくり基金978百万円を取り崩した。これらの影響により、基金全体では1,152百万円の減となった。(今後の方針)本市財政計画上の見通しでは、第三セクター等改革推進債に係る財政負担などの影響により、当面の間収支不足が見込まれているところであり、行財政改革の取組の強化を図るとともに、特定目的基金を有効に活用することで健全な財政運営に努める。
(増減理由)当初予算編成における一般財源不足を補うため、年度末に900百万円を繰り入れたが、平成30年度の歳計剰余金処分により700百万円を積み立てるなどしたため、年度末残高としては197百万円の減となった。(今後の方針)財政計画に基づき、本基金を活用して今後の収支不足に対応するため、中長期的に減少していく見込みである。
(増減理由)防災無線デジタル化事業に係る起債償還に充てるために取り崩したことで18百万円の減となった。(今後の方針)今後も、防災無線デジタル化事業に係る起債償還に充てることとしている。また、財政計画に基づき、本基金を活用して今後の収支不足に対応するため、中長期的に減少していく見込みである。
(基金の使途)・地域づくり基金:豊かで住みよい活力ある地域づくりの推進・ふるさと津山サポート基金:寄付金を財源として各種事業を実施し、暮らしやすく、個性豊かで魅力に満ちたまちづくりに資する・つやま森づくり・木材産業活性化基金:間伐等の森林整備,林業を営む人材の育成及び確保、木材の利用の普及啓発等を促進することにより、森林の有する多面的機能を持続的に発揮させるとともに、林業の振興を図る(増減理由)・地域づくり基金:小中学校施設整備事業、市内循環バス車両更新などの財源として978百万円を取り崩したことによる減少。・ふるさと津山サポート基金:ふるさと納税による収入265百万円を積み立てたことによる増加(同一年度の取崩額168百万円を除けば差引増加額は96百万円)。・つやま森づくり・木材産業活性化基金:令和元年度分の森林環境譲与税の全額となる29百万円を積み立てたことによる増加。(今後の方針)・地域づくり基金:総合計画主要事業の財源として、令和3年度においてほぼ全額を取り崩す予定。・ふるさと津山サポート基金:毎年度、ふるさと納税収入の全額を一度本基金に積み立てた上、翌年度に各種事業の財源として全額を取り崩す形で活用する予定。・つやま森づくり・木材産業活性化基金:毎年度、森林環境譲与税の全額を一度本基金に積み立てた上、基金の使途に合致する事業に適宜充当する予定。
本指標は、類似団体、全国平均及び岡山県平均より低い水準にある。各種インフラについては、津山市公共施設等総合管理計画、津山市公共施設再編基本計画等に基づき、統廃合、更新、長寿命化等のファシリティマネジメントに取り組んでいる。また、平成27年度に策定した津山市公共施設白書において、30年間で公共施設の総延床面積を70%以下(約486,000㎡⇒約340,000㎡以下)とすることを目標に掲げている。老朽化した施設の解体や譲渡等を行ったことで令和元年度末時点で総延床面積約473,000㎡に縮減しており、取組の効果が表れていると考えられる。
本指標は、類似団体、全国平均及び岡山県平均をいずれも大きく上回っている状況である。令和元年度は、庁舎や小中学校施設の耐震化、公立幼稚園の再構築に伴う施設整備などの案件が終了し、新発債の発行が抑えられたことや、下水道事業の地方債残高の減少により将来負担額は微減となった。一方で、一部事務組合の負担金増による補助費等の増加や扶助費の伸びにより、経常経費充当一般財源が増加したため、本指標は悪化することとなった。今後も、引き続き起債発行額の抑制や行財政改革に取り組み,将来負担額の減少や経常収支の改善に努める。
将来負担比率については、減少傾向にあるものの130%台で推移しており、類似団体との比較だけでなく全国的にも極めて高い水準にある一方、有形固定資産減価償却率は、類似団体との比較の中ではやや低い水準にある。このことから、当面は施設、インフラ等の老朽化対策の比重を高める必要性が低いと判断されるため、ファシリティマネジメントの取組を徹底するなどして普通建設事業やそれに伴う起債発行額の抑制に努め、財政健全化を早急に進めていく必要がある。
上記のとおり、将来負担比率は減少傾向にあるものの高水準で推移しており、その主因としては、第三セクター等改革推進債(三セク債)の発行や、新クリーンセンター及びし尿処理施設の整備に伴う一部事務組合への建設負担金の増加が挙げられる。平成28年度以降は三セク債の償還が進んでいることや、下水道事業会計の元利償還金に対する今後の繰入見込額の減などにより減少傾向にある。実質公債費比率は、平成27年度完了の新クリーンセンター建設事業に係る起債償還が始まったことなどから若干上昇している。両指標とも、類似団体との比較では極めて高い水準であるが、令和元年度に策定した「財政構造改革に向けた取組方針」に基づき、事務事業の見直しなどを行い、改善を図ることとしている。
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