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離島という厳しい地理的条件下において、少子高齢化による後継者不足等により産業は衰退し財政基盤は脆弱であり、類似団体平均値を大きく下回っている。その中において、村税等(住民税、固定資産税、軽自動車税、国保料、保育料、給食費、公営住宅使用料等)は徴収率100%を堅持し、自主財源の確保に努めているところである。また、給与カット、職員数の削減、物件費・補助費等の抑制等徹底した歳出削減に取り組み、財政の健全化を図っている。
当村は人口646人(平成23年4月1日現在)と極めて小規模でかつ急速な少子高齢化が進んでいることから、自主財源は乏しく、64.6%と地方交付税の占める割合は非常に高い。今後は当村の基盤である産業振興や定住対策を積極的に推進しつつ、適正な経常経費の削減に努める。
類似団体平均を大きく上回っているのは、自治体の規模が極めて小さく、離島の僻地であり民間委託の受け皿も無く、行政コストが増大しているのもその要因となっている。コスト抑制のため、特別職、一般職ともに大幅な給与カットを実施している。また、村道をはじめとする公共施設等の維持補修や、冬季の道路除雪、村有の救急患者輸送船の運航も経費削減のため職員自らが行っている。今後は、指定管理者制度により民間委託が可能な業務について再度検討し、より一層のコスト削減に努める。
基準の人数に満たない人口であり(646人)、極めて小規模でかつ離島の自治体である本村にとっては、類似団体を上回るのは止むを得ない状況といえる。現在、定員管理上の職員数は保たれており、ほとんどの職員は2~3以上を兼職している現状となっている。本来であれば民間委託可能な公立保育所等の運営も、いかんせん受け皿が無く、直営で行政サービスとして堅持していくことが現状であるので、今後とも適正な定員管理に努める。
過去に行われた大型建設事業の償還もほぼ終了し、今後の見通しについても減少傾向にある。下水道整備事業により、償還が増大していた公営企業会計については、平成24年度がピークとなる見込みである。その後は減少傾向となるが、今後も施設の維持等について適切な管理を行い、新規発行の抑制に努める。
大規模な公共事業を抑制していることから、ここ5年間で140%も将来負担比率は減少している。今後の地方債の発行方針としては、真に住民が必要とする事業を選択し、安易に起債に頼ることのない行財政運営に努め、財政の健全化を図っていく上でもできるだけ基金の取崩しは行わず、引続き将来負担比率の抑制に努めたい。
職員数の水準が類似団体と比較して高いために、経常収支比率の人件費分が高くなっているが、ほとんどの職員は複数業務を兼職しているのが現状であり、これ以上の人員の削減は困難である。給与カットも平成14年度から実施しており、ラスパイレス指数も極めて低い水準となっているが、今後は、高年齢層の定年退職に伴い、人件費の抑制は補える。
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