経営の健全性・効率性について
令和2年度から地方公営企業法を適用している。①経常収支比率は、一般会計からの補助金により、おおむね100%となっている。②累積欠損金比率は、欠損金が発生しておらず0%となっている。③流動比率は、流動負債のほとんどが企業債であり、これを控除すると100.90%となり100%以上となる。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体よりも比率は高いが、今後の地方債残高は逓減を見込む。これから管渠更新時期を迎えるため、緊急性等を考慮し、過剰投資とならないよう検討が必要。⑤経費回収率と⑥汚水処理原価は、人口減少により営業収益が年々減少していくため、4年ごとに使用料の改定を行い、改善を図っていく。⑦施設利用率については、晴天時一日平均処理水量が不明なため0%となっている。晴天時に限定せず一日平均処理水量とすると46.90%となる。⑧水洗化率は、100%となっている。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、法適用に移行して1年であるため低くなっている。②管渠老朽化率は、0%であるが、これから管渠更新時期を迎えるため悪化していく。③管渠改善率について、平成9年度に事業を開始した比較的新しい施設・設備であるため、現状では目立った老朽は報告されていないが、機器更新の時期が間もなく到来するため、必要性・緊急性を検討した対応が必要。
全体総括
人口減による使用料収入の減が見込まれる。また、今後必要とされる管渠更新事業費等、多額の投資が必要となり、経営状況の悪化が懸念される。4年ごとに使用料の改定を行い、収支バランスを図っていくとともに、処理施設機器の更新や、平成初期に整備した管渠の耐用年数が20年以内には到来することから、事業継続に向けた検討が必要。また、元々の集落規模が小さいことから、今後の財源確保が課題。