地域において担っている役割
救急・小児・周産期・災害・精神などの不採算・特殊部門にかかわる医療の提供
経営の健全性・効率性について
前年度に引き続き、経常収支比率は100%以上を維持し、累積欠損金及び不良債務も発生していないことから経営の健全性は保たれていると考えられます。しかしながら、今年度は新型コロナウイルスの感染拡大による受診者数の減少やコロナ患者受け入れのための空床確保及び予定手術の延期等が医業収支や病床利用率等に大幅な影響を与えました。今後はコロナウイルスによる病院経営への影響を踏まえながら、収益に対する費用の適正化を図るとともに、経費節減にも引き続き取り組み、経営の安定化に努めて参ります。
老朽化の状況について
病院新築移転から15年が経過し、その際に整備を行った医療機器、備品等が老朽化による更新時期を迎えております。また、精神病床および建物附帯設備等についても同じく老朽化が進んでおります。これら老朽化機器等につきましては計画的に整備を進めており、平成28年度に約8.3億円、平成29年度に約14.7億円、平成30年度に約6.5億円、令和元年度に約6億円、令和2年度に6億円の投資を行い、翌年度についても5億円規模の設備投資を予定しております。なお、老朽化が進み耐震性等に問題のありました紀南看護専門学校につきましては、平成29年9月に新築移転が完了し供用を開始しております。
全体総括
当組合では平成23年度から10期連続での経常黒字を達成しております。しかしながら、医療機器、備品及び建物附帯設備等の老朽化に対しましては、今後も計画的に更新整備を進めていく必要があることから、それによる損益収支への影響や資金収支の状況を注視しつつ事業計画を進め、健全経営に努めて参ります。