経営の健全性・効率性について
収益的収支比率及び経費回収率について、本来、料金収入で会計全体を賄う独立採算による経営が基本と考えますが、全体計画区域内の地域実情を勘案する中で、現状の料金収入のみで運営することは困難な状況であり、一般会計からの繰入金収入に頼らざるを得ない状況です。今後、経営改善に向け施設維持管理経費の更なる節減や、計画的な施設改修等に努めてまいります。汚水処理原価は、類似団体より高い数値となっておりますが、処理区域内の高齢化が進み、利用者の減少により、有収水量の減少によるもので、処理区域内の状況からは接続率の大きな向上は見込めないため、維持管理費の節減に努め、汚水処理原価の改善に努めてまいります。施設利用率は、令和元年度は類似団体より高い水準となっております。水洗化率は、類似団体より低い水準となっており、使用料収入の増加を図るためにも水洗化率向上の取り組みに努めてまいります。
老朽化の状況について
供用開始から17年~20年が経過しております。令和元年度末時点において、大きな改修などが必要となる施設の劣化は生じておりませんが、今後老朽化により発生する改修経費も想定した計画的な老朽化対策に取り組んでまいります。
全体総括
本市の林業集落排水事業は、平成17年度の市町村合併以前から旧龍神村内の2地区で行われている過疎地域における事業です。処理区域内は高齢化が進んでおり、加入率の減少が料金収入に影響を及ぼしており、今後、大幅な収入の増加は難しいと考えられますが、接続促進の啓発及び周知活動に努めるとともに、計画的かつ効率的な施設の維持管理を行い、地域の生活環境の向上を図り、経営の安定化に努めてまいります。