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平成27年度においては、基準財政収入額が地方消費税交付金の増などにより増加となったものの、基準財政需要額も単位費用や補正係数の見直し及び過年度に借入を行った町債の元利償還算入開始などにより増加となり、財政力指数は前年度と比較して横ばいとなった。引き続き、事務事業の見直しによる歳出の抑制及び使用料・手数料の最適化や徴収強化などにより、財政の健全化を図る。
普通交付税や地方消費税交付金の増などにより経常一般財源等が増加したことから、経常収支比率は前年度と比較して3.8ポイント改善した。しかし、衛生処理場での焼却廃止にともなう可燃ごみ処理業務の民間委託や、小・中学校での少人数学級の実施にかかる物件費が高いことから、類似団体と比較して高い状況にある。今後もこうした厳しい状況が続くものと見込まれることから、引き続き徹底した行財政改革への取り組みを推進し、効率的な行政運営に努める。
衛生処理場での焼却廃止にともない可燃ごみ処理業務の民間委託を開始した平成24年度以降、物件費が高い状況となり、例年類似団体平均を上回っている。人件費については、人事院勧告による給料月額の増額改定等による増加が影響している。今後は、長期継続契約の活用による物件費の抑制や、事務の統廃合の推進などにより定員適正化を図っていく。
ラスパイレス指数については、給料表の引上率、職員構成の変動に伴う経験年数階層区分の変動により、前年度と比較して1.1ポイント増加となった。給与については、今後も国準拠を基本に適正化に努める。
人口千人当たりの職員数については、前年度と比較して0.24ポイント減少となった。業務の効率化・職員の資質向上を図ることにより、類似団体を大きく下回る水準となっている。
教育施設の耐震補強事業や可燃ごみ積み替え施設整備事業の償還が順次開始しているほか、公共下水道の事業進捗により準元利償還金の増加が見込まれることから、今後も町債の新規発行を元金償還以内に抑制し、町債残高の縮減と将来負担の軽減に努める。
将来負担比率については平成22年度以降上昇傾向にあり、前年度と比較して2.9ポイント増加した。今後も、税収や普通交付税の減少が見込まれることに加え、史跡中宮寺跡整備事業や公共下水道事業の拡大にともなう町債残高の増加及び不足財源を補うための財政調整基金の取り崩しなどが想定されるが、各事業の見直しなどにより、将来負担額の抑制を図り、財政の健全化に努める。
人件費については、人事院勧告による給料月額の改定等の影響により増加となったものの、経常一般財源及び臨時財政対策債の増加により、前年度と比較して0.5ポイント減少した。事務の統廃合や民間委託の推進を図るとともに、職員の資質向上に一層努めることで、行政サービスが低下しないよう、より効果的な行財政運営に努める。
物件費に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っている要因については、衛生処理場での焼却廃止にともなう可燃ごみ処理業務の民間委託や、小・中学校での少人数学級の実施にかかる講師の配置などがあげられる。長期継続契約の活用や民間委託による施設運営などを十分検討しながら、効果的な行財政運営に努めていく。
扶助費にかかる経常収支比率は、障害者介護給付・訓練等給付費や児童保育費の増加により、上昇傾向が続いている。今後、社会保障関係経費の増加が見込まれるなか、町の単独事業の見直しなどを進めていくことで、引き続き適正な給付を行うよう努める。
類似団体平均を上回っている要因としては、下水道施設の新設改良費などにかかる公営企業会計への繰出が必要となっていること、また、国民健康保険事業会計の財政状況にともない、赤字補填繰出を行っていることがあげられる。経費の節減や国民健康保険料の適正化を図ることなどにより、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
団体補助に対する補助金は原則前年度同額の措置を講じており、平成26年度からは奈良県広域消防組合への負担金が増加したものの、例年類似団体平均を下回っている。今後も、原則同額の措置を講じることとしており、その維持・抑制に努めるとともに、補助の額が適正かどうか、見直しや廃止の検討をすすめる。
JR法隆寺駅周辺整備事業や総合保健福祉会館建設事業などの大型建設事業の償還が開始しているが、経常一般財源及び臨時財政対策債の増加により、前年度と比較して1.2ポイント減少した。今後も、普通建設事業の抑制に努めるとともに、公債費の縮減に向け地方債発行の適正化を図る。
公債費以外にかかる経常収支比率は、前年度と比較して2.9ポイント減少したものの、類似団体平均を平成20年度以降大幅に上回っている。町単独事業の見直しや、徹底した行財政改革の取組みを推進し、適切な財政運営に努めていく。
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