地域において担っている役割
難治性の呼吸器疾患医療、結核医療及びアレルギー性疾患医療のセンター機能、エイズ治療拠点病院、大阪府がん診療拠点病院(肺がん)、難治性多剤耐性結核広域圏拠点病院、日本医療機能評価機構認定病院、労災保険指定医療機関、大阪府アレルギー疾患医療拠点病院
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率:医業収益が減少する一方で、給与費・材料費の増加などにより、前年度を3.1ポイント下回った。②医業収支比率:医業収益が減少する一方で、給与費・材料費が増加などにより、前年度を2.1ポイント下回った。③累積欠損金比率:平成30年度に累積欠損金が解消されたが、医業収支の悪化や病院建替えに係る臨時損失計上により当期純損失を計上したため、再度欠損金が発生した。ただし、同規模病院の平均値は大きく下回っている。④病床利用率:一部診療科で患者数の落ち込みがあったことから、前年度を下回った。⑤入院患者1人1日当たり収益:年々増加しており、令和元年度は前年度より710円増加した。⑥外来患者1人1日当たり収益:年々増加しており、放射線治療の再開や画像生理検査の増加により前年度より1,262円増加し、類似病院の平均値と同水準まで改善した。⑦職員給与費対医業収益比較:医師の人件費増加等により、医業収益の伸び以上に給与費が増加したことから、前年度より0.5ポイント悪化した。⑧材料費対医業収益比率:手術件数の増加や高額医薬品の採用により材料費が増加したため、前年度より1.1ポイント増加した。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率:前年度より5.7ポイント上回り、類似病院平均値より14.1ポイント上回った。老朽化が進んでおり、令和4年度中の建替えを予定している。②器械備品減価償却率:令和4年度中の病院建替えに向けて医療機器の大規模更新を見合わせていることから、前年度より10.4ポイント上回った。③1床当たり有形固定資産:類似病院平均を15,162千円下回っている。
全体総括
平成30年度のDPC制度導入により、診療の標準化、透明化そして診療の質の向上が進んだ結果、収益力の向上につながっている。一方で、新規入院患者数の減少が、医業収益や病床利用率の低下につながっている。今後も良質な医療サービスを継続的に提供するために、医療ニーズの質の変化や患者動向等にも迅速に対応できるように取り組むとともに、建替えを契機に新規入院患者数の増加を図り、更なる経営改善、安定的な病院経営に取り組んでいく。