経営の健全性・効率性について
①②⑤⑥平成15年度の法適用時から上水道事業と下水道事業との組織統合を実施したことによる経費節減や、高金利企業債の繰上償還を行ったこと等により、汚水処理原価を低く抑えることができています。これにより、経常収支比率、経費回収率ともに110%台を維持しており、平成17年度以降、累積欠損金は生じていません。③平成22年度から平成24年度にかけては、工事の竣工時期や企業債償還の休日移動等による未払金の増加により、流動比率が横ばい状態となっていますが、全体としては現預金の増加に伴って流動比率も上昇しており、類似団体平均と比較すると、ゆとりのある財政状況となっています。平成26年度には、流動比率が低下していますが、これは、会計制度改正において企業債が負債に整理されたことによる影響です。④管渠の大量更新を目前に控えていることから、企業債の借入は償還額の範囲以内にとどめており、順調に企業債残高を減らしています。⑦単独処理場を設置していないため、当該値を計上していません。⑧寺など一部を除いて水洗化済であり、水洗化率は約99.9%となっています。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率が平成26年度に急増しているのは、制度改正により、みなし償却制度が廃止されたことによる影響です。
全体総括
本市の公共下水道事業は昭和42年度に着手していることから平成30年度以降は、法定耐用年数を経過した管渠の急増を見込んでいます。短期間に大量の管渠更生等が見込まれるため、長寿命化調査結果に基づく健全度判定により管渠の修繕・更生工事等を適切に実施することとしています。現状では健全経営を維持し、その資金の確保に努めています。また、平成27年3月に「箕面市上下水道施設整備基本・実施計画」を策定し、老朽管の更新など今後の設備改修に必要な経費を精査した結果、設備改修を全て実施しても今後20年間は黒字を維持できる見込みとなったため、平成28年度より下水道使用料の引き下げを実施することが決定しています。値下げ後も、経費回収率100%を維持すべく健全経営に努めます。