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平成24年度以降、横ばいの状態が続いており、平成28年度決算では依然として類似団体内平均値を0.25ポイント上回る水準を保っている。町内に中心となる産業がないこと等により、特に法人税額に影響されにくく、大企業もないためリーマンショックのような社会情勢に大きく影響を受けることがない傾向である。今後も引き続き、事務事業等の歳出の徹底的な見直しと、第4次蟹江町総合計画(平成23年度から10年間の長期的なまちづくりの基本理念や方針)に沿った施策の重点化の両立に努め、活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化に努めることにより、更に財政の健全化を図る。
平成12年度から行っている経常的な補助金、負担金等の整理合理化を進めてきたことや、地方債の新規発行の抑制を図ってきたこと等により、類似団体内平均値を下回る水準を推移している。しかしながら扶助費については、高齢者人口の増加等に伴う福祉関係経費の増加により、比率が高い水準で留まっており、平成28年度決算では類似団体内平均値を1.6ポイント上回っている。今後も引き続き、事務事業の見直しを更に進めるとともに、第4次蟹江町総合計画に沿った施設の重点化を図り、経常経費の削減に努めていく。
類似団体内平均値と比較して、人件費・物件費等の人口1人当たりの金額が低くなっているのは、主に人件費が要因となっている。これは、定員の適正な管理(機能麻痺を起こさない組織再編と適切な人員確保)、給与等の適切な管理等を進めてきたためである。しかしながら、平成24年度以降増加傾向にあるため、引き続き職員の適正配置等定員管理のより一層の適正化を図るとともに、事務事業の見直しに取組み、人件費や物件費を抑制していく必要がある。
国家公務員の時限的な(2年間)給与改定特例法による措置がないとした場合の、平成24年度参考値は89.9であった。これを加味しても、いずれの年度においても類似団体内平均値及び全国町村平均を大きく下回っている。平成27年度は、職員の経験年数階層の変動等により、若干の上昇となったが、引き続き職務と責任に応じた適正な給与制度の運用に努めたこと等により、依然として類似団体内平均値及び全国町村平均を大きく下回っている。今後も適正な給与水準の維持はもちろんのこと、各種手当等の見直しの推進等、より一層の給与制度の適正化に努める。
職員数は、保育所を6箇所、児童館を5箇所、それぞれ備えていることにより、民生部門でとりわけ大きく上回り、また、消防署を町単独で備えていることにより、消防部門で上回っていることから、全体として類似団体内平均値を上回っている。今後も、更なる職員数の適正化を目指し、平成14年以降行っている「技能労務職員等の給与等の見直しに向けた取組方針」に基づく、技能労務職員の退職者不補充を引き続き行う等、職種別に職務性や職務内容を考慮した取組みを行い、適正な定員管理に努める。
類似団体内平均値を下回っており、年々減少傾向である。平成22、23年度に実施した南保育所改築事業等の大規模事業に係る元金の償還が開始する一方、日光川ウォーターパーク整備事業等、複数の事業債の償還が順次終了していくため、少しずつではあるが比率は改善していく見通しである。しかしながら、JR蟹江駅自由通路等整備事業等の大規模事業で多額の起債を発行する見込であるため、大規模な事業計画の整理、縮小を図るなど、起債依存型の事業実施を見直し、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
年々比率が下がりつつも、類似団体内平均値を上回る比率で推移していたが、平成28年度決算では類似団体内平均値を10.0ポイント近く下回った。これは、過去からの起債抑制策により地方債残高が減少していることや、特定目的基金への積立てにより、充当可能財源である基金残高が増加したこと、標準財政規模が増加したことなどが主な要因である。しかしながら、公営企業債等繰入見込額(主に公共下水道事業の整備費用に要する繰入見込額)については年々増加しており、公共下水道事業の進捗に伴い、繰入見込額も増加していくことは明らかであり、今後も比率の増加要因となるものと見込まれる。今後も引き続き地方債の抑制に努め、新規事業の実施等について総点検を行い、財政の健全化を図る。
類似団体内平均値と比較すると、人件費に係る経常収支比率は高くなっているが、これは保育所を6箇所、児童館を5箇所、それぞれ備えていることや、消防署を町単独で備えていること等により、とりわけ民生費や消防費で人件費が多くなっている事が主な要因である。今後も引き続き更なる削減計画を実行する等、より適正な給与水準の維持に努める。
類似団体内平均値と比較すると、需用費では上回っているものの、役務費や委託料等で大きく下回っているため、全体としては類似団体内平均値を若干下回る水準で推移している。需用費で多くを占めているのは学校給食の賄材料費となっている。賄材料費については、物価変動に伴い公費負担を増額していることや、学校給食を今後も引き続き町直営方式で実施していくことから、更に抑制していく必要がある。
扶助費に係る経常収支比率が毎年度、類似団体内平均値を2.0~3.0ポイント程度上回っている要因として、単独事業に係る社会福祉費及び老人福祉費が類似団体と比較して多額であることなどが挙げられる。これは福祉施策を進めている結果であると思われるが、財政状況の厳しい折、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう、今後は見直しについて検討する必要がある。
その他に係る経常収支比率は、年々上昇傾向にあり、平成28年度決算では類似団体内平均値を1.1ポイント上回った。これは、特別会計等への繰出金が増加している事が主な要因である。とりわけ、平成14年度から事業を開始した公共下水道事業特別会計への繰出金が、公共下水道事業の進捗に伴い増加してきている。特別会計においては、独立採算制の原則に返った事業全体の見直しを推進するとともに、特別会計への繰出基準を検討し、一般会計同様に経常経費の見直しを図ることにより、特別会計への繰出金の抑制に努める。
平成12年度から行っている経常的な補助金・負担金等の整理合理化を進めてきたこと等により、類似団体内平均値を下回る水準で推移している。近年は特に、環境事務組合への負担金の減による影響が大きく、これは、資源ごみの分別収集を行い、資源としての再利用を促進し、ごみの減量化に努めた結果、年々排出量が少なくなっているためである。今後も引き続きごみ減量を呼びかけ抑制を図っていく。
過去からの起債抑制策により類似団体内平均値を下回っているが、平成24年度からほぼ横ばい状態である。これは、平成22、23年度に実施した南保育所改築事業等の大規模事業に係る元金の償還が開始する一方、日光川ウォーターパーク整備事業等、複数の事業債の償還が順次終了している事が主な要因であり、今後も同じような状況が続くものと見込まれる。しかしながら、今後控えている大規模事業で多額の起債を発行する見込みであるため、大規模な事業計画等について総点検を図り、起債依存型の事業実施を見直し、地方債の抑制に努める。
人件費や扶助費等で類似団体内平均値を上回っているが、他の項目で下回っているため、公債費以外全体では類似団体内平均値を下回っている。また、補助費等については、補助金、負担金等の整理合理化をはかり、経常的な補助金等の減少により、平成24年度以降においては類似団体内平均値を大きく下回っている。今後も引き続き、事務事業の見直しを進めることで歳出削減を行い、これらについてさらに抑制しつつ、人件費についても定員・給与等の適正な管理等を引き続き行っていく必要がある。
実質公債費比率は類似団体内平均値を下回っており、毎年度同程度の水準を維持している。これは、南保育所改築事業等の大規模事業に係る起債の償還が開始する一方、日光川ウォーターパーク整備事業等複数の事業債の償還が順次終了していることや、近年起債発行を抑制してきたからである。将来負担比率が年々低下傾向にあるため、今後も低下してくるものと想定される。また、将来負担比率について、年々比率が下がりつつも類似団体内平均値を上回っていたが、平成27年度決算で大きく下がり、類似団体内平均値を下回った。これは、財政調整基金や公共施設整備基金への積立てにより、充当可能財源である基金残高が一時的に増加したことが主な要因である。しかしながら、今後、大規模事業を控えており、多額の起債を発行する見込もあるため、これらの比率が悪化することも想定される。これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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