経営の状況について
収益的収支比率は100%を上回り、収支は黒字である。営業収支比率は100%を下回り、営業収支は赤字である。供給原価は平均値の約2倍の数値で、原価が高くなっている。要因としては平成30年度は発電所が台風により被災し、多額の修繕費を要したことが考えられる。また修繕費の50%の建物保険の収入があったため収益的収支比率は黒字だが、営業収支比率が赤字となった。また供給原価も同様に、多額の修繕費により高い数値となった。平成30年度の経営状況は営業収支、供給原価の数値から健全な経営ができているとは言えないが、被災に伴う修繕費が要因と考えられ、また当該発電所は発電開始年度のため、次年度以降の経営状況を考慮して経営改善を行っていく。
経営のリスクについて
設備利用率は42.7%で、平均の発電型式別設備利用率57.6%を下回っている。これについては発電事業開始年度ということで、試運転期間が含まれていることと、天候等の環境的要因が考えられる。修繕比率は69.0%で、平均の8.7%を大きく上回っている。これについては上記のとおり台風による被災が要因となっているため、修繕計画の見直しの必要はないと考えられる。
全体総括
現状において健全な経営であるとは言えないが、平成30年度は発電事業開始年度であり、経営比較ができないため、次年度以降に本格的な分析を行っていき、状況に合わせて経営改善をしていく必要がある。