経営の健全性・効率性について
本事業は、1地区約20世帯のみを対象として平成11年に供用開始し、令和2年度から地方公営企業法の全部適用を受けたことにより、各指標について前年度以前との比較はできないが、水洗化率100%、起債償還完了により、使用料収入や維持管理その他経費に大きな変化はない。ただし、①については、一般会計より基準外繰入を受けての結果であり、今後は企業会計決算の分析を進め、さらなる経営健全化に取り組む必要がある。
老朽化の状況について
管渠については、最古のもので24年経過しているが、比較的新しいため、現時点において修繕や更新の必要性はない。しかし、中継ポンプや送風機など一部の電気・機械設備が耐用年数を超えてなお稼働している状況にあることから、資産の健全度、重要度、維持修繕コスト、更新コストなどを比較検討し、適期の修繕・更新を図っていく。
全体総括
本事業は、対象世帯が非常に少なく、かつ人口減少の傾向にある地域であることから、事業単体での経営改善は見込めない状況にある中、資金不足を補うために基準外繰入を受けている状況にある。。このため、事業の安全かつ安定的な継続に向け、⑤⑥の改善に向けた財源確保と経費改善が必要であるため、公共下水道事業などほかの4事業とともに、地元区長との連携による地域ぐるみでの水洗化促進、大口需要家への接続勧奨、滞納整理の強化、水道事業との業務一元化やアウトソーシング推進による経費削減に取り組み、経営改善を図る。