地域において担っている役割
当地域は、人口減少が著しく、不採算地区であり、当院の他に一般病床を有する病院がない。そのような医療過疎地のなか、高齢化が著しく医療ニーズの高い地域において、急性期から慢性期、在宅医療に対応しており、地域の中核病院としての役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率、医業収支比率、病床利用率ともに類似病院の平均値を下回っており、非常に厳しい経営状況にある。そのような状況にあり累積欠損金も増加しており比率も上昇している。入院患者1人1日当たりの収益は一般病棟より単価の低い地域包括病棟、療養型病棟を運営していること、整形外科、外科医師不足により手術件数が減少していることから類似病院平均値より下回っている。職員給与費対医業収益比率は医業収益の増加により昨年度より改善している。
老朽化の状況について
平成21年2月に新病院開院。その当時に購入した医療器械等の更新が必要な状態になってきている。今後、メーカー保守及び修理対応が終了し、修繕が行えない器械から順次更新を行っていく予定である。
全体総括
赤字の要因としては、医師不足による患者数及び手術件数の減少。(常勤整形外科医不在、千葉大学からの外科医師派遣数減)また看護師不足により、H29.3月より一部病棟休止(一般病床を96床から48床へ縮小)したことが影響している。医師、看護師確保は最優先課題であり、あらゆる方法で確保に努め、医師、看護師の確保に目途が立ち、休止中の病棟を平成31年3月より一部再開し60床で運用、また令和元年7月には80床で運用、また一般病床のうち22床を地域包括ケア病床へ転換、それらにより収支の改善が見込まれた。新公立病院改革プランに沿って、経営状況改善に向けて取り組んでいく。