地域において担っている役割
当地域(横芝光町)は、3人に1人が65歳以上である超高齢社会地域であり、2025年問題を迎えるにあたり更に高齢化が進んでいるため、地域住民の当病院に対するニーズは非常に高まっている。このような状況の中、町内唯一の入院施設を備えた病院として地域住民からは無くてはならない医療施設として、重大な役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
前年度に比して若干の利用率の上昇は傾向にあるが、依然として新型コロナウイルス感染症によるスタッフの休養等、病床の効率的な運用には至っていない。引き続き料金収入確保に努めたい。その他経費についても削減に努めているところである。当院の経営状況改善に最も必要とされるのが医業収益の増収であり、これには医師確保が急務である。常勤医の確保はもとより看護師を充足させ看護基準の維持させることで、患者数及び診療単価の向上を目指すとともに、地域包括ケア病床の拡充により入院単価の向上や病床の効率的な運用を図る。
老朽化の状況について
平成3年建設より30年が経過し、耐震性を含め建物自体は目立った老朽化は見当たらないものの、排水管や給水管等の細かい部分においては、経年劣化による不具合が生じ、修繕費も増加傾向である。次年度以降において長期計画的に施設修繕を実施し長寿命化を図っていくものである。
全体総括
新型コロナウイルス感染症終息の一端を担うべく、当院でも、感染者の早期発見のため発熱外来を実施。感染対応病室も確保し稼働中。現在も、個別ワクチン接種を実施している。昨今のコロナ禍に対し、地域医療を担うため医療提供体制の充実強化が求められている。また、更に進む高齢化に向け、それらを支える医師を含む、医療従事者の確保が急務であり、人材確保施策が最重要課題である。民間紹介会社の活用、奨学金貸付制度の奨励等により人材確保に努めている。健全経営のためには、千葉県地域医療構想に基づいた近隣病院等との連携を更に強化し、医療機関相互の協議による病床機能の分化・転換も視野に経営改善に取り組んでいくことが重要だと考えられる。