地域において担っている役割
富岡構想区域で不足している回復期機能の病床を補う役割を担っている。・回復期機能病床でのリハビリテーション継続。・サブアキュートを中心とした患者の受入を行い在宅復帰の充実を図り、訪問診療、訪問看護を含めた病院としてできる、地域包括ケアシステムの実施。・急性期病院、地域の診療所及び施設との連携強化に努める。
経営の健全性・効率性について
①「経常収支比率」は100%を上回っていて、平均値より11%高く、経常収支は健全な水準にあるといえます。②「医業収支比率」も100%を上回っていて、平均値より23.6%高く、医業収支は健全な水準にあるといえます。③「累積欠損金比率」は累積欠損金がないため、0%となっています。④「病床利用率」は前年に引き続き平均在院日数の短縮化を図っているが、入院患者数の増加により前年に比べ1.2%増加、平均値に比べ18.9%上回っており、良好な稼働率と考えています。⑤「入院患者1人1日当たり収益」は、平均在院日数の短縮化と入院料の変更で、前年より若干高くなっているが、内科とリハビリ主体の病院で手術系の収入がないため、平均値を下回っていると考えます。⑥「外来患者1人1日当たり収益」は訪問診療等に力を入れているが、入院と同様に平均値を下回っていると考えます。⑦「職員給与費対医業収益比率」は全国平均値を4.7%上回っていますが、①②とも100%を上回っているため、当院は人員により収益確保がなされていると考えています。目標値;68%から72%。⑧「材料費対医業収支比率」院外処方せん率98%と手術系の診療材料等の購入がないことで、平均値に比べ11.8%減の6.5%で当院の費用構成バランスがとれていると考えます。
老朽化の状況について
「有形固定資産減価償却率」が35.1%で平均値を下回っている。これは増改築工事が開院後2回行われ、2回目は平成26年度完成のため、帳簿価格が増加していることが原因となっている。しかし病院本館(H4年建設)の老朽化は進んでいると考えます。「機械備品減価償却率」は平均値に比べ9.8%上回っている、経営状況が厳しい中で、ベッド等高額機器の使用年数をなるべく長くしているのと、高額器機の買換えも少ないためと考えます。全体的には老朽化が進んでいるため、計画的な投資が必要と考えます。
全体総括
平成29年度においては、老朽化が進んでいるなか目標としている経常収支比率100%以上を平成26年度より継続することができた。しかし、高齢化社会の進展と人口減少の状況を鑑みて、今後も回復期機能を継続し、在宅での訪問診療、訪問看護を充実させ地域のニーズに応えていきたい。また、富岡総合病院と一体として運営していくなかで、病院機能、ベットコントロールなど連携を強化していく。