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国勢調査人口の増加や、人口減少等特別対策事業費、地域の元気創造事業費の増額などにより需要額が増加し、同時に消費税交付金や固定資産税(家屋)の増加により収入額も増加したことにより、財政力指数は横ばいの0.88となり、類似団体との差はわずかだが縮まっている。安定した財政運営を行うためには、税収等の自主財源確保は必要不可欠であり、引き続き現役世代の転入促進や徴収率の向上など図っていきたい。
公共施設が充実している本市においては、これまでも経常収支比率は比較的高水準で推移しており、平成28年度においては扶助費や人件費の増などにより前年度比2.8ポイント増加し、財政は硬直化している状況となっている。他団体も同様に前年度比で悪化しており、結果類似団体と同程度の数値となっている。加えて保育園運営費負担金や障害者給付費等の増により扶助費は増加しており、また公債費の増加も見込まれることから、今後も厳しい財政運営を強いられる見込みである。医療費削減の取り組みや公共施設総合管理計画に基づいた施設更新を進めるとともに、引き続き自主財源の確保に努める。
清掃工場維持管理経費及びシステム更新費用の減により物件費等が減少となった一方、常勤職員数の増により人件費が増加し、平成28年度においては増額となっている。今後も公共施設の老朽化による維持管理経費の増加が見込まれ、公共施設総合管理計画に基づく更新を進めていく必要がある一方で、管理経費の抑制も必要である。
職員の給与については、職員数の抑制に加え、年功序列を廃止し、勤務評定に基づいた能力給を導入していること等により、類似団体と比較して3.4ポイント低くなっている。平成28年度は、経験年数階層の変動により、平成27年度と比べて増加している。今後も、職員の能力に応じ、適正な評価を行い、適正な給与の支給を行っていく。
これまで本市では、正職員数の抑制に努めてきており、当該値には非常勤職員を含んでいないことから、全国の市町村及び類似団体と比較しても、低値で推移している。定員数については、正職員数を減少させることに捉われすぎることなく、値としては見えにくいが、市民満足度と実際の運営状況を勘案しながら、適正な数となるよう、管理していく。
これまで公債費の抑制に重点をおいた財政運営に取り組んできた結果、将来負担比率と同様に改善されており、類似団体と比較して5.2ポイント低くなっている。しかし、特に人口増加著しいひたち野地区への中学校建設や、国体開催に向けた体育施設整備事業などに伴う、大規模な地方債発行が見込まれ、公債費の増加が見込まれる。今後は、増加が見込まれる公債費に注視しつつ、医療費削減の取り組みや基金残高の確保に努め、全体的なバランスを考えた財政運営が必要となる。
平成27年度に続き、平成28年度も数値なしとなっている。しかし、特に人口増加著しいひたち野地区への中学校建設や、国体開催に向けた体育施設整備事業などに伴う、大規模な地方債発行が見込まれ、地方債残高の増加が見込まれる。将来世代にただ負担を先送りにするのではなく、未利用地売却などによる基金の残高確保や、財政措置のある事業債の選択など、将来的な財源の確保に努めていく。
これまで正職員数の抑制に取り組んできたが、業務の継続性や行政サービスの安定化を図るため、年齢構成の是正を念頭においた計画的な職員採用を進めている。その結果、平成28年度は正職員数の増により人件費は1億円の増額となり、類似団体と同程度の数値となった。今後も人件費抑制に取り組む一方で、市民サービスの向上を第一に考え、職員数の適正管理、並びに正職員、非常勤職員のバランスについても考えた、組織づくりに取り組む。
公共施設が充実している本市では、これまでも物件費が高止まりする傾向にあり、経常収支比率全体を押し上げる形となっている。さらに近年では予防接種の拡充に取り組んでおり、予防接種業務委託費も年々増加しており、物件費全体では、全国平均、類似団体と比較しても高い値である。公共施設総合管理計画に基づく計画的な施設改修などにより、増大する維持管理経費の見直しを行いたい。
民間保育園運営費負担金や障害者給付費などの増により、近年扶助費は増額傾向にあり、平成28年度においても0.3ポイント増の11.2となっている。一方で、健康増進策に取り組んできたこと等により、全国平均、類似団体と比べて、引き続き低値で推移している。今後も扶助費抑制につながる施策に積極的に取り組んでいきたい。
公共施設を多く抱える一方で、著しい維持補修工事等の増加は未だ見られず、その他の経費についても平均値よりも低値で推移している。しかし、前述の通り、本市では多くの公共施設を有しており、またそれぞれの施設の老朽化の問題が顕在化してきたことから、今後各施設の老朽化に伴う、維持補修費の増額が懸念される。施設の老朽化に伴う補修等は一部やむを得ない面もあるが、公共施設総合管理計画に基づく計画的な施設改修など、抜本的に取り組む必要がある。
市民の活動を推進する為には、補助金の支出は必要でこれまでも全国平均、類似団体の平均値と同水準で推移している。平成27年度においては、プレミアム付き商品券事業を経済対策事業として実施したことに伴い、一時的に減少することとなったが、平成28年度は経常事業として実施したことから0.5ポイント増加した。補助費については、その金額が適正か否かを適正に判断し、不必要な支出の抑制に努めていきたい。
これまで、公債費の残高抑制に取り組んできた結果、全国平均、類似団体値と比較しても低値で推移しているものの、平成24臨財債の償還開始などにより、平成28年度は0.4ポイントの増となった。今後、中学校建設や、武道場建設など大型事業が計画されており、それに伴い、ある程度の公債費の増加も懸念されるが、引き続き公債費残高抑制に努めるとともに、毎年の償還額の平準化にも取り組んでいきたい。
平成28年度は、近年急速に伸びている障害者介護給付費等扶助費を中心に経常経費が増加しており、また公共施設や道路の維持管理経費も増加傾向にあることから、類似団体等と比較して高止まりしている傾向にある。維持補修工事の今後の高騰や扶助費の増大等が懸念されるが、経常収支比率全体のこれ以上の高騰は、財政運営に大きな影響を及ぼすものであることから、経常経費全体の圧縮につとめていきたい。
これまでの公債費残高抑制の取り組み等により、将来負担比率・実質公債費比率ともに類似団体平均値を下回って推移している。今後、幼稚園の建設やひたち野地区への中学校建設、牛久運動公園武道場建設など、大規模な施設整備が見込まれるため、公債費残高の増加が予想される。今後も残高と各年度の償還額の両面から考えた適切な市債管理に努めていく。
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