地域において担っている役割
地域医療の中核病院として、外来診療、入院診療、在宅診療、透析診療、救急医療を行うほか、高度先進医療を担う大規模病院や各種福祉施設をつなぐ架け橋としての役割を担っている。入院診療については、リハビリ等による在宅復帰を支援する地域包括ケア病床を令和2年4月に開設し、地域包括ケアシステム構築の一翼を担っている。在宅医療では「在宅療養支援病院」の指定を受け、訪問診療、訪問看護、在宅看取り等を積極的に行っている。
経営の健全性・効率性について
「経常収支比率」「医業収支比率」については平均値を上回り、当院のR02と比較しても高くなっている。要因としては、入院患者数の増やコロナ対応による検査やワクチン接種を積極的に実施したことが主な要因となっている。患者の在宅復帰をスムーズに行うため、主治医、看護師、リハビリ等の多職種が連携して、在宅復帰への支援を行っている。令和4年度以降においても、病床利用率の維持及び訪問診療や訪問看護などの在宅医療を強化することで、継続した経常収支の黒字化を図る。
老朽化の状況について
平成27年3月に現在の病院(新病院)が開院された。「器械備品減価償却率」については、新病院開設当初に購入した、高額な医療機器(MRI装置等)の減価償却が終了したため、R02に比べて減少している。
全体総括
令和3年度は、「経常収支」が黒字となり、令和2年度の地域包括ケア病床開設による診療単価及び患者数の増が主な要因となっている。今後も、地域の中核病院として、入院から退院後の在宅復帰に向けて、診療、看護、リハビリを含め、多職種が連携して患者と向き合える環境の構築に取り組み、また、引き続き常勤医師の確保を最重要課題として、診療体制の充実に取り組む。