経営の健全性・効率性について
①経常収支比率:処理場修繕費の減などにより1.03ポイントの増となり、前年度同様100%を上回った。②累積欠損金比率:引き続き累積欠損金は発生していない。③流動比率:類似団体平均を上回っており、一定の支払能力は保たれている。④企業債残高対事業規模比率:企業債償還はすべて一般会計からの繰入により賄われており、比率はゼロとなっている。⑤経費回収率:類似団体平均を下回っているため、料金水準の見直しによる収入確保を検討する。⑥汚水処理原価:処理場修繕費の減等により前年度より大きく減少したものの、引き続き類似団体平均を上回っている。⑦施設利用率:類似団体平均を下回っていることから、接続率の向上とともに適切な維持管理による処理能力の確保に努める。⑧水洗化率:類似団体平均を下回っていることから、接続率の向上により水質保全や使用料収入の確保を図る。
老朽化の状況について
平成11年より供用を開始している。未だ耐用年数は超過しておらず、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。使用料収入は十分な水準とは言えず将来の更新需要に対応する財源確保は困難であるため、料金改定の検討とともに効率的な維持管理による長寿命化、経費節減を図り、更新時期の到来に備える。
全体総括
地域人口の少ない限定された地域における事業であることから加入者の増加が見込めず、収益の大部分を一般会計からの繰入に依存している。将来の更新需要に備えた財政基盤の確立のため、料金改定による財源確保と併せて適切な維持管理による施設の長寿命化に努める。