経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は89.38%と前年度から0.11ポイント低くなっている。④企業債残高対事業規模比率は376.69%となっている。⑤経費回収率は84%台を維持し、⑥汚水処理原価及び⑦施設利用率は、いずれも類似団体と比較すると低くなっている。⑧水洗化率は、100%を維持している。本市における現在の下水道行政は、下水道使用料で汚水処理費を賄えず、一般会計からの繰入金を充当して運営している状況が続いている。国、地方公共団体ともに厳しい財政状況にあるなか、維持管理費用の増加や将来的な人口減少による使用料収入の減少等が見込まれることを踏まえ、快適な市民生活を支える下水道サービスを持続的に提供していくには、安定した下水道経営の実現が不可欠であり、そのためには、下水道管理者は経営基盤の強化を図るとともに、長期的な視点に立って計画的な管理・経営を行っていくことが重要である。
老朽化の状況について
今後の取組として、定期的な保守点検等の維持管理の実施により、浄化槽機能を保全し、継続的に施設を稼働する。
全体総括
下水道経営の健全化のためには、収入・支出において経営基盤強化のための取り組みを進める必要がある。収入では、引続き個別訪問等による普及活動を実施し、水洗化率の向上により有収水量を確保することや、適切な使用料水準の設定を行うことにより、収入不足を最小限にする必要がある。支出は、管理運営費を抑制し、住民負担を極力軽減するためには、維持管理に当たって組織の簡素合理化、定員管理の適正化、業務の民間委託等を推進し、経費の徹底的な抑制を図る必要がある。また、事業の経営状況の透明性と明確化を図る必要があることから平成30年度から地方公営企業法の適用を目指す。