経営の健全性・効率性について
近年、経営の健全化を図ったことから、平成20年度以降は経常利益が常に黒字で、経常収支比率は100%を大きく上回り、流動比率は現金預金の増加及び企業債償還元金の減少により大幅に改善され、また有収率も高く推移している。なお、平成29年度から老朽管の更新工事に伴う新規の企業債を発行しているが、低利払負担及び経費削減等により損益計算書上の収益に影響がない状況で推移している。しかし、昭和63年に建設された配水場の施設利用率についいては、給水人口が減少傾向であることから、今後は水需要の減少を想定したうえで中長期的な経営計画を再編する必要があると考えられる。
老朽化の状況について
経営の健全化を優先するため、平成16年度以降は一部の更新工事を除き更新工事を中断したため管路の老朽化が進行していたが、現在国庫補助制度を導入し更新工事を行っていることで、今後も経営に負担をかけることなく適正に管路更新に着手していきたい。
全体総括
現在のところ、経営状況は比較的安定しているが、給水人口の減少に伴う料金収入の減少、施設及び管路等の更新工事を遂行するなかで、将来的に安全、安定、効率的な事業を運営する手法等を十分に検討していく必要がある。