大鰐町：特定地域排水処理施設

経営の健全性・効率性について

継続して収益的収支比率は100％を超えており、近年では経費回収率が50％前後で推移している。しかし一般会計からの繰入により成り立っているため、独立採算がとれていない。令和６年度から公営企業会計に移行することから、より具体的な情報を用いて、人口減少、維持管理費の増大、設備・施設の更新などを反映したシミュレーションを行い、今後の経営において適正な料金設定になるように見直すこととしたい。数年は償還金の高止まりの影響により、企業債残高対事業規模比率は高い状態が続くと思われるが、浄化槽整備計画の見直しを行い事業規模が縮小されたことで、将来減少していくことが見込まれる。水洗化率は依然として100％を維持しているので継続していきたい。汚水処理原価については近年270～300円程度で推移していたが増加した。維持管理費は法定検査等の義務的費用の性質が強く抑制は難しいため、修繕費を抑えるよう適正管理に努める必要があるが、供用開始から年数が経過し機器の故障に伴う修繕費が増加傾向にある。

老朽化の状況について

平成18年度から事業に着手しており、直近で耐用年数を経過するものはないが、ブロワやポンプなどの付帯施設の修繕費が増加傾向にある。住民に適正利用を促し、付帯施設の長寿命化を図る必要がある。

全体総括

人口減少や高齢化率の高さの影響により合併浄化槽の新規設置希望者が近年減少傾向にあるため、普及率が伸び悩んでいる。そのため事業規模を縮小した。それにより企業債残高自体は減少するものと考えられる。令和６年度に地方公営企業法適用し公営企業会計へ移行完了予定である。その後に経営戦略の改定も予定しており、その中で料金改定の方針を検討したい。