経営の健全性・効率性について
宅地造成地への入居者の増により新規加入者が増加したものの、自然減や社会減による人口減少の影響もあり施設の利用率が減少傾向にある。また、コロナ禍による収入減に伴う使用料の納付遅れもあり、使用料が減少していることが挙げられる。また、コロナ禍対策として行った基本使用料の減免も使用料減少に繋がっている。そのため、施設の維持管理費を使用料金で賄えておらず、一般会計繰入金により補っているのが現状である。今後、適切な運営を目指すため、計画的な使用料金改定を進めることが必要である。
老朽化の状況について
浄水処理施設については、建設後20年を経過する施設が出ているとともに、管路施設についても経年化率の高い地区があることから、施設の設備投資について計画的な更新が必要である。今後、計画的な施設等更新を行うため、財源の確保を行うことが必要である。
全体総括
新規加入者は増えているものの、高齢化等に伴う人口減少及びコロナ禍による収入減に伴う使用料金収入の減少が著しいことから、それに見合った施設運営が必要と考えられるため、施設利用率を考慮した投資行動と適切な料金収入の確保に向けた使用料金の改定について検討を行う必要がある。また、経常経費についてもコスト削減意識を高く持ち、経費削減に向けた取組を行うとともに、県が主体となって検討が進められている水道広域化推進プランをベースとし、他自治体の水道施設との統廃合統廃合及び各種業務の共同化等について検討を進める必要がある。現在、令和6年4月からの地方公営企業法適用に向け準備等を進めており、移行後速やかに上記について盛り込んだ経営戦略の改定を行う。