猿払村:個別排水処理施設

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経営比較分析表(2017年度)

経営の健全性・効率性について

農業集落排水区域及び漁業集落排水区域以外の区域については、合併処理浄化槽を用いた個別排水処理を行っているが、本村では、合併浄化槽の設置から、設置後の維持管理までを公費で負担している。くみ取り式や単独処理浄化槽から、合併浄化槽への移行は一区切りついた感があるが、未だ非水洗化である世帯や、単独浄化槽を継続使用している世帯については、合併浄化槽の利便性や効果は理解しながらも、老朽家屋に居住し、家屋の設備に投資する金銭的余裕がない高齢世帯が多いため、今後、合併浄化槽に移行する可能性は低い。また、少ない件数ながら、断続的に新築住宅の建設はあるものの、合併浄化槽の設置数の増加に比例して維持管理費も増加し、支出が収入を上回る状況にあるため、一般会計からの繰入金に頼らざるを得ない経営が続いている。しかしながら、近年においては、地方債の繰上げ償還や、職員配置数の見直しなどの改善策を図り、一定の成果が見られる。維持管理費については、稼働に必要な最低限の業務項目のみを委託するなど、すでに費用の削減に努めており、これ以上の削減は困難である。料金収入の面では、一定期間で料金設定の見直しを図り、必要に応じて改定を行ってきている。現在の料金設定は平均よりやや高い水準にあると思われるが、健全経営のための財源としては不十分であり、さらなる料金改定は必須である。

老朽化の状況について

平成12年度から順次、合併浄化槽の設置を行ってきているが、設置後10年以上を経過している浄化槽が多く、ポンプやモーターなど電気機器の故障は増加傾向にある。しかし、浄化槽本体の性能が低下している例はない。なお、国からは、合併浄化槽の耐用年数は32年と示されているが、更新を強制するものではない。

全体総括

合併浄化槽に係る諸費用については、使用者負担にすることで軽減することはできるが、著しく公平性を欠くため、実現は不可能である。このため、いかに負担を抑えることができるかが課題となるが、適切な維持管理と、故障時の迅速な対応により、浄化槽本体を更新することなく、延命を図ることが効果的であると考える。料金収入については、住民負担の増は免れないが、急激な負担増を避けるため、定期的に料金体系を見直し、計画的な料金改定を行う必要がある。しかし、水道料金の8割程度に設定してきた経過があることから、水道料金の改正との連動や均衡性にも考慮し、料金改定を行わなければならない。本村のような広域かつ小人口の自治体では、独立採算制による経営を行うことは極めて困難であるが、少しでも一般会計繰入金を縮減し、より健全な経営を行うことが重要であると考える。

類似団体【L2】

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