地域において担っている役割
市内唯一の病院として、市民の初期医療を担うことで市民の健康を守っている。また、入院においては、全床療養型病床として主に高齢者をはじめとする慢性期患者に対応し、市民をはじめ中空知圏域の急性期病床から退院を余儀なくされた患者を受け入れている。
経営の健全性・効率性について
病床利用率が平均値を上回っているものの、医療療養病床のため入院料が包括医療となっていることから、入院患者1人当たりの収益がほぼ横ばいの状況となっている。経常収支比率は、一般会計からの繰入金により平均値を上回っているが、入院、外来とも1人1日当たり収益が著しく低いことから、安定した収益が確保できるよう、特に入院収益の増収を図り病院経営の安定化に努めていきたい。
老朽化の状況について
建物については、改築後17年が経過し、ボイラー設備等附帯施設の更新を順次行っており、今後も計画的な施設整備を進めていく必要がある。医療機器については、使用頻度や耐用年数等を勘案し優先順位により順次更新しているが、今後の患者数の推移や経営状況を見極めながら、過大投資とならない範囲で年次計画により整備を進める。
全体総括
人口減少の影響により、今後も入院及び外来患者数の減少が見込まれることから、近隣医療機関や市内福祉施設等との連携をより強化し、患者確保に努める必要がある。また、安定した病院運営には、医師をはじめとする医療従事者の確保が必要不可欠なため、今後も関係機関と連携し、人材確保に努めていく。今後の経営にあたっては、経費の節減はもとより、診療報酬体系を踏まえた効率的な運営で医業収益の増収を図り、患者に安心・安全な医療の提供し、市内唯一の医療機関としての役割を果たしていく。